迷亭日乗「ゴログ」

2011年05月24日(火)
【一雨過ぎれば】
一雨過ぎれば

ということで33歳と10ヵ月にして私の30代最初にしてこれで最後だろうと想っていた恋が唐突に終わりを迎えた5月の宵。
暫し俯いては友達の慰めに甘えていた訳でありますが数日は自分の中に降り続いた雨が大気中に撒き散らした失意を洗い流したか、最近は少しばかり一人暮らしにも慣れてきました。
仕事終わりにフラリ道草をしつつ思い付きで友達と遊びつつ煙草を燻らせ、車のスピーカーからJITTERIN 'JINN を流して思い出も水に流すという日々を送ってる。

今まで何もしなかったが今や週に一度は洗濯機も回すし掃除もするようになった。飯だけは作るのが面倒で台所に立つのは茶を沸かす時くらい。冷蔵庫には買ったまま放り込んだ缶ビールが6本、パッケージされたまま静かに寝ておいでだ。
やけ酒に溺れるタイプでもないし、気分でたまに嗜む程度にしかお付き合いのないアルコール様を敢えてゲストに迎えたのは暫く冷蔵庫の中に
マーガリンしか居なかったからで、其処に於いてマーガリンが味わった孤独をパンに塗って私が味わったのは今朝の話である。

それにしてもいつ以来か陥ったこの「落ち込んでます」という姿を晒して友達に気を遣わせたり心配を掛けるというのはやはりどうも申し訳なく
優しさに対して心苦しさを覚えたのは確かであるが、この手法によって他者の心に潜り込んで同情という心の施しを受ける事に溺れ続ける人の気持ちは少し解る気がする。
いつも誰かを支えているか支えられているかして、心が孤立する事のないように人との繋がりをハッキリ実感して居たいのだろう。
それが稀薄である分、私はこうした時に触れる人の優しさに幾らかの心苦しさを覚えるのだろう。

一時期は自ら「人間嫌いですので」「引きこもりクラストなの」と言ってみたり、あまり人と関わろうともせず、半ば週末の隠者を装う生活の中で孤独と自由の幻想に浸ってみたりしていたが
突然に襲うまさかのリアルというヤツは現を抜かした自分にいつも手厳しく、そうなれば幻想も妄想も吹っ飛んで私は転がる訳だ。で、誰ぞ彼ぞに手を差し伸べられ起こして貰う訳だ…脆いものだな私の孤独は。
「情けねーなー俺はー」と大きな声で自分を貶したりもしてたが、少し時間が経って今は独りゆえに色々な機会を得られててそれなりの発見もある。
なので独りを焦らずにまた寄り道ばかりの俺の道を散歩しようと思うのだ…JITTERIN ' JINN でも聴きながらな。

とりあえずありがとう。

















03:06


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