‡〜リトルバスターズ〜‡

---これが日常生活〜番外編〜
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休日。 

僕らは商店街にある苺系スイーツが美味しいとい

休日。

僕らは商店街にある苺系スイーツが美味しいという噂の喫茶店を目指して歩いている。
その店は、珍しく恭介のお薦めで、『百花屋』という名前らしかった。

それはさておき、そんな僕らの姿を見て通行人はどう思うのか。

…仲の良い、兄妹?

んな訳ない。

まわりの目はとにかく、今僕の右手には佳奈多さんが抱きついていて、左手のほうには葉留佳さんがそれはそれは満足そうに笑って抱きついているのである。

「理樹くんとケーキ〜♪」

葉留佳さんのほうは、余程楽しみなのか、さっきから僕の名前とケーキを連呼しまくっている。

「葉留佳、それじゃあ直枝がケーキみたいになっちゃってるわよ?」

それを、優しくたしなめる佳奈多さん。

端から見たら、とても仲の良い姉妹に見えるんじゃないかなぁと思う。

実際に、2人とも凄く仲が良いけど。

「えー? いーじゃん。理樹くんがケーキ〜!!」

遂に、僕がケーキになった!!?

「僕はケーキじゃないって…」

一応、訂正はしておいたが、葉留佳さんは全く聞いちゃいない。

佳奈多さんも、何か考えてるみたいだし。

「…ねぇ、直枝?」

「ん? どうしたの佳奈多さん」

佳奈多さんは、幼い子供が、面白いこと思い付いた〜みたいなときによく浮かべる無邪気な笑顔を僕に向けてくる。


「ちょっと寄っていきたいお店があるんだけど…いいかしら?」

「うん、良いけど…なにを買うの?」

この表情からして、たぶん僕にとって都合の悪い思いつきなのだろう。

「生クリーム」

なぜ!?

「…直枝でケーキ作るから」

――予感的中…てか

「心読まないでよ! で、なんで僕でケーキ?」

…これはアレですか?

佳奈多さんは、俗に言う女体盛りというヤツをしたいと?
というか、僕は男だよ!?

「勿論、萌えるからに決まってるじゃない」

「さいですか」

佳奈多さんって…最近性格変わってきたよね。

「理樹くんでケーキ〜」

「駄目だからね?」

凄くノリノリな葉留佳さんに釘を刺しておく。

「えー…折角、理樹くんにあーんなことや、こーんなことをしてあげようと思ったのに〜」

「うっ…」

「お姉ちゃんと一緒に…ダヨ?」

なんというか、あー言えばこー言う。

あぁ…しかも、かなり魅力的な提案まで…

ちょっと心が揺れる。

…悪魔の囁きが聴こえる。

『もし、ここで僕が頷きさえすれば…今日の夜は2人を美味しく頂くことが出来るんだぞ?
寮は流石に危険だから、葉留佳さんと佳奈多さんの家ですれば良いじゃないか…』

そこに天使の声が割って入る。






『了承』


え? マジ? こんなんでいいの?

てか天使って秋子さんだったんだ。

「で、どうなの直枝?」

「男ならビシィッと決めちゃうもんデスヨ?」

「うぅ…」

僕は…僕はっ…






















『これで…いいよな?』






























→いい
 よくない



















「…お願いします」


あぁ、グッバイ純情だったあの頃の僕。

そして、ようこそ堕ちてしまった新しい僕。

情けないことに、僕は自分の欲望に負けて双子生クリームなるプレイを受け入れていた。

「じゃ〜ちゃっちゃと買いに行っちゃいましょ〜」

「直枝! 早く来なさい?」

「うわっ!? 速いよ2人とも! ちょっ…タンマ、タンマ……電柱ーーっ!!」

百花屋へのルートを大きく迂回し、僕は葉留佳さんと佳奈多さんに近くのコンビニへとズルズル引きずられていった。


































「ありがとうございましたー」

店員のスマイルに見送られて、僕たちはファミマを後にした。

葉留佳さんの手には、生クリームホイップがしっかりと握り締められていて、今にも地面にぶちまけられるんじゃないかと少しヒヤヒヤしたが、最近のパックは結構丈夫らしい。

ファミマだからかな?

佳奈多さんはいつの間に買っていたのか、ファミチキをはぐはぐ食べてるし。

別に、欲しいわけじゃないけど…

「なに? 欲しいならあげるわよ?」

僕、そんなに物欲しそうな顔してたかなぁ…

「そうじゃなくて…ほら」

佳奈多さんのほっぺたに手を伸ばし、そこに付いていたチキンの衣を取ってあげる。

「とれたよ」

「…ありがとう」

佳奈多さんは、恥ずかしかったのか真っ赤になって俯いてしまう。

ケチャップといい、もしかすると確信犯なのかもしれない。

「ほらー理樹くん早くはやく〜」

「あ、ごめん葉留佳さん」
「あ、って酷いデスヨ…ほらほらお姉ちゃんもはやく〜」

葉留佳さんに促される。

「よし、じゃあチャッチャと行きましょー」

さて…お金大丈夫かな?

財布の中身を確認しつつ、僕らは今度こそ百花屋へ向かった。




























…でだ

「2人とも、ちょっと食べ過ぎなんじゃない?」


山積み…とまでは流石に言えないが、それでもかなりの量の皿が目の前には積み上げられていて

「だいじょーぶデスヨ、お姉ちゃんはちゃんと考えてると思いますヨ……………たぶん」

えっと、怖いこと言わないでください。

…ほら、佳奈多さんば私は知らないわよ?゙みたいな目してるし…

「それに…ほらー」

葉留佳さんが唐突に指差した先を反射的に窺う。

「ぐぁ…」






なんというか、うん。すごいことになっていた。
このテーブルよりも高く積まれたイチゴサンデーの容器。



「祐一、わたしもう一個食べたいなぁ」



そして、その山に埋もれて祐一なる人物におかわりを求めているいる少女、よし…妖怪イチゴ娘と命名しよう。


「理樹くん、今けっこう失礼な事考えてたでしょう?」

「だって、あれハンパないよ?」

思わず指を差してしまう。
いつもならば、こういう時にたしなめる役目を佳奈多さんが負っている訳なのだが…

「はぐはぐ…」

はい、見事にスルー。

「ほら〜祐一…イチゴサンデー27個の約束じゃない」


「知るかっ!! ここは…うぐぅ化しないといけなくなるぞ!!?」


「大丈夫だよ、わたし足速いもん」

「そういう問題じゃ無いっつーに…」






うぐぅ化ってなんだ?







「行くぞ、名雪…」

「うん!」






な、何が始まるんだ?

おもむろに席を立った祐一なる人物を眺める。


「もう百花屋これねぇええぇぇぇ!!」

ずだだだだだだだだだっ!!!!







「くっ…喰い逃げだぁぁぁあ!!!?」

なんとシンプル。
父さん、母さん。

僕、喰い逃げって初めてみたよ…



「待ってよ祐一〜…あ、お代は…北川くんのツケでお願いします」



「ありがとうございました〜」

チリンチリン…


良いのか!?
今の大丈夫なのか?
出てっちゃったよ!?
てか、北川くん可哀想だよ…


「おーなんか便利ですネ!店員さーん、北川くんのツケでお願いしま〜す」

「了解しました」


「って言ってるそばからぁぁあ!!」

「なに、直枝? お蕎麦が食べたいならそう言えばよかったじゃない?」






先生、ここにアホの娘がいます。







結局、北川くんのツケで会計を済ませ(合計二万四千円だった。ありがとう北川くん…ご馳走様)、僕たちは外に出た。















「ま、待つんだお嬢ちゃん!! たい焼きの御代を…」

「うぐぅ…甘いねおじさん! 猛虎粉砕撃!!!」
















うりゃりゃりゃりゃ〜!! という掛け声と共にエプロン姿の親父が宙を舞う(てか、ゲーム違っ…)。


あぁ、天国のみんな…今日はなんだか平和です。

「勝手に殺すな!!」

あ、恭介…

















なんで居るのさ…







続く。
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